高倉 健 と マウスピース

先週の金曜日の夜、NHKの“プロフェッショナル仕事の流儀・高倉健スペシャル”を、そして昨晩、その続編である“高倉健インタビュースペシャル”見ました。

第一夜は、高倉健が6年ぶりに主演する映画『あなたへ』の製作現場を通して、その知られざる素顔を紹介していくというものです。今まで彼の素顔は深いベールに包まれたままでした。彼が決して私生活をあらわにしない理由それは、インタビューの中での言葉『生き方が芝居に出る』が示しているように、一度きりの人生をかけて真摯に取り組んでいる映画俳優という職業に対しての誇りと、彼独特の不器用さの現れであるということを知ることができます。

そして第二夜では、御年81歳の彼が、自分の余生というものを希望とか嫉妬とかを交えながらしみじみと語り綴っています。その中で、自分が尊敬する俳優であるイヴ・モンタンが晩年に秘書と再婚したことを“こんちくしょう”と羨ましがっていたのが、何となく寂しそうで印象的でした。

30年前にタバコをやめ、酒も飲まない。朝食はナッツの入ったシリアルヨーグルトで、昼食はとらない。そして、毎日のウォーキングも欠かさない彼が健康管理の一貫として行っていたのが、歯にマウスピースをはめて思いっきり噛んで脳に刺激を与えているというものです。おそらく彼はこれから、老いないために刺激を求めてライフスタイルを変えていくのでは…?と思わせる二日間でした。