ハチドリのひとしずく

昨夜は、月に1回の割合で行われている一三会の例会でした。一三会とは一三歯科臨床研究会を略したもので、開業直後の15年前に入会し、現在でもそのメンバーとしてお世話になっている会です。例会ではその月の担当者が、自分が関わってきた患者さんをどのように治したか、プレゼン形式で報告し、それぞれのケースについて会員同士で意見を交えていきます。今月は自分と川内市で開業されている林先生が担当でした。

担当は年に一回の割合で回ってきますが、自分のやってきたことを振り返るために欠かせない時間となっています。

絵は構造医学の講座の中で教えて頂いた、南米のアンデス地方に伝わるお話し“ハチドリのひとしずく”の一場面です。ご紹介します。


森が燃えていました

 

森の生きものたちは

われ先へと逃げていきました

 

でもクリンキンディという名の

ハチドリだけは いったりきたり

 

口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは

火の上に落としていきます

 

動物たちがそれを見て

『そんなことしていったい何になるんだ』

と笑います

 

クリンキンディはこう答えました

『私は、私にできることをしているだけ』

 

この話を耳にした時、果たして自分は逃げ惑う動物なのか? それともハチドリなのか? 考えさせられた時期がありました。現在でもまだ迷いはあります。今回の例会、自分は“ハチドリ”のつもりでいても… おそらく、『まだ森が見えていない!』と、吉田勧持先生に一喝されていたかもしれません。