12月に入りました。ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行の兆しをみせています。過去10年で最も流行した2006年に次ぐペースで患者は増加し、特に西日本と九州がその傾向が強いようです。感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)に感染すると激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、悪寒などを伴います。免疫力の低下した老人や乳幼児では長引くこともあり、死亡した例も報告されるほどで、昨今の感染症の中で油断のできないものの一つとなりました。
このウイルスの厄介なところは、石けんや、逆性石けん、エタノール類では消毒できないところです。有効なのは塩素系漂白剤(ハイターやキッチンハイター)などに含まれる次亜塩素酸ナトリウム(化学式:NaClO)です。
実は、以前このブログでご紹介したインフルエンザ対策としての“酸化電位水”は水に食塩を加えて電気分解して作られるので、この次亜塩素酸ナトリウムが多量に含まれています。なので、ノロウイルスに対しては抜群の消毒並びに殺ウイルス力を発揮します。
酸化電位水によるお口の中の消毒はもちろんのこと、現在、当医院では酸化電位水による手指の消毒、機器や器具、タオル、雑巾などの消毒、床や設備の消毒に力を入れて、患者様が安心して治療を受けられる環境をスタッフ全員で維持しています。