昨日あたりからでしょうか? 鹿児島市ではようやく朝方涼しく感じられるようになってきました。朝5時半の気温は約22℃。歩いている時のTシャツの間を通り抜ける風はひんやりと心地よく、桜島の灰も先週以来どちらかといえばおとなしめ… 今週末は天気も下り坂ということで、一雨毎に過ごしやすさも増していくことでしょう。
さて、夏の終わりのこの時期… 秋へ移ろう今の季節に、どことなく感傷的にさせてくれる一曲をご紹介します。1976年東芝EMIからリリースされた荒井由美(ユーミン)の4枚目のアルバム『14番目の月』のラストに収録されている『晩夏(ひとりの季節)』です。この曲は、ユーミンが荒井由美時代に別れを告げた曲としても知られており、同年のこの時期のNHK銀河テレビ小説のドラマの主題歌としても使われました。初めて耳にしたのはNHKのドラマで自身中学生の頃でした。
YouTube:http://www.youtube.com/watch?v=tjbwGJUkd7s
ユーミンワールド満載の歌詞です。
ゆく夏に 名残る暑さは
夕焼けを吸って燃え立つ葉鶏頭(ハゲイトウ)
秋風の心細さは コスモス
何もかも捨てたい恋があったのに
不安な夢があったのに
いつかしら 時のどこかへ置き去り
空色は水色に
茜は紅に
やがて来る淋しい季節が恋人なの
丘の上 銀河の降りるグランドに
子供の声は犬の名をくりかえし
ふもとの町へ帰る
藍色は群青に
薄暮は紫に
ふるさとは深いしじまに輝きだす
輝きだす
実は、大学1年生のこの時期です。自分は失恋をします。下宿近くの公園に、当時好意を寄せていた女子を呼び出して大告白を決行しますが、つき合っている人がいるから… との回答。どちらかといえば、今までが順風満帆すぎたのか… 初めてのことで免疫もないし、自分を全否定されたような気持ちになって結構落ち込んだものでした。性懲りもなく手紙を書いたりしましたが状況が変わるはずもなく、タロット占いに凝ったり、本屋で恋愛小説を買い込んで読みあさる毎日で、その時よく聴いていたのがこの『晩夏』です。最終的に遠藤周作の『恋愛論』という本のおかげで落ち着きましたが、夏の終わりのこの時期になると、何となく懐かしく、けだるい匂いを思い出します。。