先週末の桜島には参りました。爆発的ではないけれど、小さな爆発をボコボコとやってくれました。強風にも煽られて、鹿児島市内はまるで砂漠の町のようでした。もうすぐ10月です。秋の長雨の前に、何とか早めのひと湿りが欲しい今日この頃です。
さて、先週の土曜日の午後は自分とその家族、そして職員が加入する鹿児島県歯科医師国保組合が行う年一回のスクリーニング検査でした。スクリーニングとは特定の病気を診断するのではなく、症状のない段階での病気を発見するための検査のことで、血液検査や尿検査、胸部X線検査、心電図などがそれになります。
内科医による聴診もその中のひとつになりますが… いや〜参りました。毎年、いつもあっという間に終わるはずなのですが… 今回は随分熱心に診て頂きました。
その時の診察内容です。
(眼を上の方から覗き込むようにして…)
『眼が充血してますね〜 何かアレルギーがありますか?』
「いや特にありません。」
『じゃあ、血圧からかもしれませんね。血圧は内臓脂肪で上がりますから、この腹囲(ウェスト)を8cmほど減らしてくださいね。きっと良くなりますから。』
「は、はい、わかりました。」
(聴診器を右の肺の辺りにあてながら…)
『右の肺の空気の出入りが、左と比べると良くないようですが、何か思い当たる節がありますか?』
「20代の時にラグビーで右の肋骨を折ったことがありますが…」
『あ〜 多分それですね。苦しくなってきたらすぐ精密検査を受けて下さいね。』
(聴診器を心臓にあてながら…)
『ん、音が途中で切れるところがありますね。今まで、胸が苦しくなったことありませんか?』
「いや、特にないですけど…」
『もし運動の時に苦しくなったら、すぐに止めて安静にするようにして下さいね。』
「は、はい… わかりました。」
『それではお大事になさって下さい。』
「あ、ありがとうございました。」
フィンランド症候群をご存知ですか? 症候群といっても病気の名前ではなく、フィンランドで行われたある実験についてジャーナリズムが作り出した造語です。その実験とは、「フィンランドで健康状態が同程度である人々を2つのグループに分け、一方には医師の管理の下に厳密な健康管理を行い、もう一方には個人の自由のもとに生活させたところ、自由に生活していた人々のほうが発病・死亡のリスクが低かった。」というものです。何故このような結果になったのか… 介入で使用された薬剤の副作用によるという解釈が有力ですが、「厳密な健康管理が及ぼす弊害(フィンランド症候群)」としてマスコミに取り上げられたことで曲解されている部分もあるようです。“タバコを止めるとストレスになるから体に良くない”というのもその一つらしいです。
まあそれにしても、管理され過ぎるというのは精神的に良くないですね。今回しみじみ思いました。診察の後、しばらく気分的に落ち込みました… 「健康」を無理して作る必要はないですよね。(・・。)