音感 ♪

小学2年生の頃でした。明日は授業参観、観に来てくれた親達の前でハーモニカの演奏を発表する授業だったと思います。その当時、五線譜に泳ぐ“おたまじゃくし”を全く理解できていなかった自分は、前の晩の夜遅くまで、半べそかきながら母親の猛特訓を受けた記憶があります。高学年になると今度はオルガンの鍵盤授業です。これこそまさにチンプンカンプン? 音楽を聴くのは人一倍好きなほうでしたが、いざ楽器の演奏となると苦痛以外の何者でもなかったことをよく覚えています。

 

      ギターコード
      ギターコード

そもそも、幼少期にそのような教育を受けたこともなかったので、それ以上の音楽との関わりを半ば諦めかけていた時だったと思います。中学に入学し、初めてギターを手にします。そこで覚えたのが“おたまじゃくし”に代わるギターコードというものでした。音符が読めなくても音楽が出来る、楽器を奏でられる嬉しさを感じた瞬間でした。それからというもの、暇をみつけてはギターに触れ、休みともなれば現在のバンドメンバーの深水君とギターを持ち寄って「かぐや姫」や「吉田拓郎」の曲のコピーし演奏するといった感じで、音楽を表現できる楽しさに浸り切っていました。

 

とはいえ、そのうちに根本的なところで幼少期から音楽の表現に親しんできた友人とにギャップを感じるようになります。いわゆる(相対)音感と言われるものです。音感とは、音の高さ、強さ、長さ、質感(音色)などを聴き分ける感覚のことですが、その感覚が肝心なところで劣っていることに気がつくようになりました。まあそれでも、そのことに気付いた時の自分は打楽器担当でしたので、それほど障害にならなかった… というのが本音ですが、でもやはり、今でもコンプレックスの一つであることに間違いはありません。

 

        ピアノロール
        ピアノロール

さて、最近少しだけ夢中になっていることがあります。それは、DTM(デスクトップミュージック)もしくはコンピュータミュージックと呼ばれるものです。バンド練習でメンバーが事情により参加出来ない時の補充音源として使えないかな〜と思い、ちょっとした遊びで始めたのがきっかけです。左図のようなピアノロールという画面をパソコン上で確認しながら作業を進めていきます。

 

何よりも嬉しいのは苦手な“おたまじゃくし”が無くても音楽が作れることです。元になる曲を聴きながら一つ一つ音を拾ってパソコンに打ち込んでいきます。最初のうちは苦労しましたが、慣れてくると音感の冴えない自分でもどうにかなるもので、作業効率も次第にアップしていきました。

驚きは、打ち込みを始めるようになってから、種々のドラムの音色の聴き取りやすくなったことです。音感って面白いと思いました。再発見でした。(o^-^o)