先週の日曜日の夜9時から、TBSテレビの「日曜劇場」で、重松清のベストセラー小説『流星ワゴン』を映像化したドラマが始まりました。同じ時間帯に同作家の『とんび』が放送されてからまる2年。演出はドラマ「半沢直樹」を手掛けた福澤克雄とそのスタッフ陣です。
講談社から単行本が刊行されたのは2002年。自分が手にして初めて読んだのが7〜8年前で、当時、その面白さに感動して家族や友人・知人に勧めまくったのを思い出します。
あらすじは、息子の家庭内暴力、妻からの離縁状、そして会社のリストラに悩み、“死のうか…”と考えていた主人公・永田一雄の目の前に、一台の赤いワゴン車が停まります。
「早く乗ってよ。ずっと待ってたんだから」と語りかける男の子とその運転手は5年前に交通事故で命を失ったはずの親子。
車に乗り込み、そして、“たいせつな場所”として親子に案内されたのは1年前の過去の、ある情景…
町中で見知らぬ男に肩を抱かれて歩く妻。
私立の中学受験に限界を感じ、ひとり落ち込む息子。
“ここで何かを変えれば、未来が変わるかも”と考えつつも踏み込めない一雄の前に現れたのは、ガンを患い余命僅かと宣告され病床に伏しているはずの、25年前のまだ若かりし頃の父・忠雄でした。
弱いものから金を巻き上げる金貸し業を営み始めた父親を忌み嫌うようになり田舎を飛び出した一雄。一雄のことを「親子でも友人でもない、朋輩(ほうばい)じゃ」と孫に説明する同じ年の父親 “チュウさん” 二人は反発し合いながらも、一雄の家族の未来を変えるべく過去を塗り替えようと努力しますが、 未来は?… 現実は…
第一話を見て、最高のキャスティングだと思いました。チュウさん役の香川照之さん、まさしく本から抜け出したようで笑っちゃいます。
ハッピーエンドではないかもしれないけれど、心は充分にハッピーになれる重松清ワールド満載の作品だと思います。
日曜の夜が楽しみです。y(^ー^)y