桜もまだ蕾の、3月に入って初日の昨日、長女の高校の卒業式に出席してきました。
36年前の自分の時は、時期が2月の後半で私立大学の受験で出席できない生徒も多く、式の後は全員教室に戻り普段通りの授業が行われていたので、これといって何の感動もない記憶にも残らない卒業式でしたが、さすがに今回はいろんな意味で、感慨深い思い出の卒業式となりました。
式の中ではいろんな方が、昨年の熊本地震、難民問題、アメリカのトランプ新大統領のことに触れ、まさに世の中が転換期にあること、そしてこれからは、起こりえるそれらの事象に対して柔軟に対応できる視野と行動力を身につける必要があると話されていたようでした。
自分らの頃は、まあ大学に行けば何とかなるさ… の時代だったので、そんな話しを聞かされている生徒を見ていると、何かちょっと不憫に思えてなりませんでした。
約2時間に及ぶ式が終わり、それから親も教室に移動し、高校生活最後のロングホームルームとなりました。式の中でクラスの代表に渡された卒業証書を、担任の先生が生徒ひとりひとりに授ける形で、受け取った生徒は高校生活を振り返ってそれぞれにコメントを述べていきます。
一番多かったのはクラスのみんなへの感謝、次に親への感謝、そして先生への感謝。楽しかった事、辛かった事、今だからいえる事、泣きそうになる子、笑いをとろうとする子、etc.…
自分の子ども以外の、今どきの受験生の正直な心の内を垣間みることができたことと、式の間、何となく不憫に思えた生徒たちが、クラスというコミュニティの中でそれなりにサインを出しながら、様々なプレッシャーに対応していたことが分かり、逆に頼もしくも思え、安心することもできました。
最後は、担任の先生のギター弾き語りで、長渕剛の「乾杯」が卒業式用に歌詞を替えて披露されましたが… これはちょっとやり過ぎだったかも。。
全てが終り帰る頃には、外は雨模様。
惜しむ間もなく、足早にタクシーに乗り込み学校を後にした次第でした。