「二十一歳の父」

4月になりました。

 

昼間は随分と暖かくなりました。でも、朝方はまだまだ冷え込みます。昨日、鹿児島地方にもようやく桜の開花情報が出されました。記録的に遅くなった理由として、昨年の11月〜12月の気温が例年より高く、今年の3月の気温が低かったことにあるようです。満開は来週の頭あたりになりそうです。

 

 

先日、曾野綾子の本を手にする機会があったので、彼女の昔の作品である「二十一歳の父」を、自宅の本棚から引っぱり出して久々に読んでみました。高校の同級生に勧められて、自分が大学一年の時に初めて読んだものです。

 

確かあの時、いつか自分の子どもにも読ませたいと思ったぐらいなので、あらすじも登場人物も、そこそこ頭の中に残っているだろうと読み始めたところ、36年前の記憶とは悲しいもので、ほとんどが忘却の彼方に消え去っていました。

 

 

主人公の大学生二人それぞれの、時代の流れに抗うような生き方。盲目の少女を愛し、二十一歳で父親になる主人公とその家族の数奇な運命。

 

改めて読み返してみて、おそらく主人公の純粋さに共感を覚えていたであろうあの頃が懐かしく、羨ましくも思えました。

 

年をとって、どちらかと言えば守りに入りがちな世代が目にしても、何かを諭してくれるような、秀逸の青春小説だと思います。

 

 

入学のプレゼントにお勧めの一冊です。 (^^)